整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

小学校の整理

小学校って全体として見た時、割と「整理・収納」が上手く出来ているように思います。

恐らく日本で育ってきたほとんどの人は小学校で6年間を過ごしてきたことだろうと思います。(人それぞれなのでそうでない人もいるかもしれませんが。)

思い出してほしいのですが、小学校って勉強に関係のないものは持って行ってはいけないルールになっていたと思います。それは小学校だけでなく、中学校くらいまではそういう厳格なルールがあったように思います。

それは学校には「学校は勉強をする所」という大人が決めた目的があり、たくさんの子どもたちが過ごす中、長い時間をかけながら少しずつ決められてきたルールだと思います。

明治時代から始まった現在の形の元になった小学校教育。もしかしたら始めはそんな厳格なルールなんかなかったのかもしれません。そもそも今ほどモノで溢れていなかったであろう明治時代では学校に関係のないモノなんか子どもは持っていなかったのではないでしょうか。

時代が流れていく中で、人が所有するモノの量や種類も増え、現在のように「勉強に関係のないものは持っていかない」というルールが出来たのだと思います。

僕が今回話したいのはそういった歴史的な話ではなく、良いか悪いかは別にして、目的「学校は勉強をする所」に対しての「整理」を徹底して行えているのではないかということです。

僕が考える「整理」は「必要なモノだけにする」ことです。

「心地よい毎日を暮らす」という目的に対して、必要なモノだけにする。そうすることで目的の達成に近づくと考えています。

それと同じように「勉強をする」という目的があるのであれば、それに対して必要なモノだけにし、その目的を達成するために「関係のないものは持って行かない」というルールがあるのだと思います。

他にもトラブルを減らすためとか集団生活での規範意識を高めるとか様々な意図があってルールが決められたのだと思いますが、「目的を達成するためのルール」と考えることが私も、子どもたちも一番しっくりくるように思うのです。

余計なモノをなくし、集中して勉強に取り組むことが出来る。別に学力が上がることだけが魅力ではありません。必要なモノだけにして集中して取り組むことが出来れば、「出来なかった計算が出来るようになった」や「みんなと一緒に理科の実験をして新たな発見をすることが出来た」などの成功体験をたくさん積むことが出来ると思います。

これが関係のないモノが紛れていると、根気よく集中して取り組むことで得られる様々な成功体験を積むことが出来ないように思います。

一人で黙々と計算に取り組む時間に漫画をこそこそ読んでしまう。みんなでワイワイ話しながら理科の実験に取り組む時間に一人ゲームをしている。

ルールがあるからこそ得られる魅力的な経験だと僕は感じます。

そしてそれは長い時間をかけて「整理」してきた結果だと僕は思います。

こういった現場で働いていると様々な声を聞くことが多いです。それぞれの考えがあり、それぞれの思いがあるのだなと思います。

僕はそれを否定しないし、大切にしたいと思っているし、良いものであれば素直に認めることもしたいと思っています。

だからこそ、それと同じくらい長い時間を掛けて積み上げてきた「整理」したことを大切にしていきたいと考えているし、大切にしてほしいとも思っています。

何でもかんでも過去を、積み上げてきたものを否定するのではなく、そもそもの「目的」と常に向き合い、「整理」を行い、本当に必要なモノをいつも考えることを僕は続けていきたいと考えています。

そして、子どもたちにも僕が考えていることを分かりやすく伝え、「整理」が上手にできる人になってもらい、一人でもたくさん幸せになってもらいと思っています。