整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

小学校の収納

昨日は小学校での「整理」について僕の考えを投稿させて頂きました。

今日は小学校での「収納」について投稿させて頂こうと思います。

小学校では「勉強をする」という目的に対して徹底して整理を行っています。他にもたくさん学校生活の中での目的があると思うのですが、それに対しても整理は行えているように思います。

そして、「収納」も上手く考えられているなと僕は思っています。

僕が考える「収納」とは、定位置を決め、モノを使いやすくすることです。

40人前後の子どもたちが一つの教室を中心に長時間学校で生活を送るわけですが、人数が多い分、かなりのモノの量になります。

モノが落ちていたり、モノがなくなったりするようなトラブルはもちろんあります。それはまだまだ未熟な子どもたち、そんなたくさんの子どもたちが40人もいればそんなことはあって当然だと思います。

でも、それを踏まえて考えても、最小限ではあると思うのですが「収納」をしようとしているように思います。

まず、教室の後部にあるロッカー。このスペースはほとんどの小学校にあるのではないでしょうか。(因みに息子二人が通っている小学校は比較的新しい学校だからか、ない教室もありますが...)

このロッカー、子どもたちが持ってくるランドセルがすっぽり丁度いい感じで入ります。高さに関してはほとんど無駄なスペースがなく、横幅に関しても、給食袋や体操服袋を入れると丁度いい感じに収まります。

そして、ビニールテープに番号を書き、貼っておくと(これをラベリングと言います。)子どもたちは何の違和感もなく自分の番号が書かれた場所に置くようになります。

僕が務めている小学校は創立140年を超える古くからある学校ですが、誰が設計したのか上手く考えられているなといつも感心しています。

そして、そのロッカーでの定位置管理に関してはどの先生も行っていることです。

ロッカーだけでなく様々な場所でラベリングし、定位置を決めて収納している場所が小学校には多く見られるのです。下駄箱、体育倉庫、職員室の鍵がかかってあるコーナー、極めつけはモノの多い理科室なんか誰が考えたのかグルーピングしてラベリングも行い、定位置での管理を徹底しているのです。もう見ていて笑いが止まらずニヤニヤしてしまうくらいです。

職員室の鍵を管理するコーナーでは鍵自体にラベリングしてL字のフックに鍵をかけるのですが、ご丁寧にフックから鍵を取るとそこに何がかかっていたか分かるように更にラベリングをしています。

きっと子どもたちの目線に立ち、長い時間を掛けて出来上がった「収納」なのだと思います。

そんな「収納」の出来ている小学校で子どもたちは6年間を過ごすのですが、どうしてこれだけしっかりした「収納」が出来ている場所で6年間も過ごしているのに大人になってから「整理・収納」が出来ない人がいるのでしょうか。

それはきっと日常になりすぎていて、当たり前になっているからだと思います。

小学校一年生から当たり前のようにしている「学校での生活」になってしまっているからではないでしょうか。

自分たちの生活と繋げることも出来ていないし、それが家庭での生活にも活かすことが出来るということを知らないのだと思います。

もったいない話だと思います。

昨日の投稿の「整理」と今日の投稿の「収納」が学べる機会が、良いモデルが6年間も目の前にあるのにそれを知らずに生活している子どもがたくさんいるのです。

だから僕は子どもたちに、与えられている「整理・収納」が出来ているこの環境をしっかり言葉で伝えていきたいと考えています。

日々の生活に活かせることが学校の中にはたくさんあることを。そして、それを生活に活かすことで心地よい毎日を過ごせることを。

そうすることで「整理・収納」の魅力を、「収脳」の魅力を感じる子どもたちを育てたいと考えています。