昨日、高校ラガーマンの聖地と言われている花園ラグビー場に行ってきました。
高校ラグビーの決勝戦が行われたのは8日。ということから、それを見に行ってきたわけではありません。
何をしに行ったかというと、僕と同学年のラグビー経験者が一堂に会し、ラグビーをする企画に参加しに行ったのです。
何気に参加しましたが、この企画中々すごい企画のように思います。
僕が高校を卒業したのが22年前。
卒業後は僕だけでなくたくさんの同級生ラガーマンが大学に進学しラグビーを続けていました。
その後は、プロの道に進む人もいたり、ラグビーの指導者の道に進む人もいたり、僕のように一般企業に勤める人もいました。
僕たちの世代は優秀な選手が多く、大学卒業後は日本代表に選出される選手もたくさんいました。そして、選手としてのキャリアを終えてからも、指導者やチームスタッフとしてラグビーに携わっている人がたくさんいます。
中には、ラグビー普及活動の一環としてテレビに出演したり、ドラマに出演したりする人もいるくらいです。
更に、小学校6年生の道徳の教科書にも載っていた人もいたくらいです。
そんな優秀な人がたくさんいる同級生が一堂に会して行われたこの企画。この企画に参加するために遠方から駆け付けた人もいるくらいでした。
久しぶりに会う友人も多く参加していたことから楽しい時間を過ごすことが出来ました。中には高校最後の試合の対戦相手もいたりして、「あの時の~。」みたいな会話も交わされたりしていました。
そして、前日行われた高校ラグビー決勝戦で勝利した東海大付属大阪仰星高校の湯浅監督も参加しており、そのお祝いも行いました。
彼は僕たちの代の全国大会の優勝チームのキャプテンをしていた選手です。選手としても監督としても優勝を経験しているとても優秀な人材です。
その湯浅監督へのお祝いということで参加者全員で胴上げを行ったのですが、胴上げ終了後に彼が言ったコメントがとても心に残りました。
「昨日の決勝戦後の胴上げは辞退していた。監督の胴上げの文化をなくしていたいと思っている。でも今日の胴上げはめちゃくちゃ嬉しいです。」というコメントです。
どのスポーツでもよく目にする監督への胴上げ。それは選手が監督への感謝の気持ちを込めて行うものだと思うのですが、彼はそれを辞退したのです。そしてその文化をなくしたいと考えているようです。
それは「あくまでも主役は選手。」という考えが第一にあるからだということです。
よくいう選手ファーストの考えということなのですが、僕もその通りだと思います。
彼は今まで、何となく行われてきたことに対しても「そもそも」に立ち返って考えることができる優秀な人物だと思いました。
監督への胴上げは選手ファーストの観点から考えると確かに必要のないモノのように思います。胴上げを受けるにふさわしいのは一人一人の選手ではないでしょうか。そしてそれは、試合に出場している選手だけではなく、その試合に出場していなくても一緒に頑張ってきた選手全員ではないでしょうか。
指導者に対する感謝の気持ちを持つことはとても大切なことです。技術だけでなくそういったこともスポーツを通して学んでほしいと思います。
でもその気持ちは胴上げで表さなくても言葉で表すだけで十分なように思います。
きっと湯浅監督の頭の中は本当に大切なモノ、必要なモノが「整理・収脳」されていることだろうと思います。
ラグビーの試合に勝つことだけではなく、高校生に何を学んでほしいのか、どんなことを経験してもらいたいのか。そういったことと常に向き合っているのだろうと思います。
久しぶりにラグビーをして晴れやかな気持ちになりましたが、そういったことにも触れることができた良い一日になりました。
そして、22年前はライバルだった同級生ラガーマンたちからたくさんの良い刺激を受けることができました。
最後になりましたが、このような素晴らしい企画をしてくれた同級生の実行委員のメンバーの皆さんにこの場をかりてお礼を言いたいと思います。
本当にありがとうございました!!