整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

モノゴトとの距離感

モノを近くで見過ぎてしまうとそのモノしか見えなくなってしまいます。

逆に、離れた所から見過ぎてしまうとそのモノの細かいところが見えなくなってしまいます。

近くで見る、離れた所から見る、両方に良い面があるのかもしれませんが、両方に悪い面もあるように思います。

近くで見ることにより、そのモノ自体の良さを存分に感じることが出来ます。そのモノの細かい所まで見ることができ、作りであったり、色味であったり、そのモノの持つ純粋な良さを感じることが出来るようになります。

しかし、近くで見過ぎてしまうと、そのモノしか見えない状況になってしまい、周りが見えなくなってしまいます。周りにあるモノと比べることが出来なくなってしまい、そのモノが本当に良いモノなのかが分からなくなってしまいます。

そのモノの良さというのは、そのモノを使ったり見たりすることで感じることが出来ると思うのですが、他のモノと比べることによって、そのモノの良さを感じることも出来るように思います。

近くで見過ぎてしまうことで、そういった他のモノと比べることに制限がかかるようになるのではないでしょうか。

一方、離れた所から見ることでそういった他のモノと比べることが出来るようになります。自分の所有するモノが他のモノと比べて、作りはどうなのか、色味はどうなのかなどを比べることが出来ます。比べることにより、そのモノの良さを実感しやすくなります。

しかし、離れた所から見ていることで、そのモノ自体の良さが分かりにくくなります。近くで見ていない分、そのモノの作りや色味など細かい所まで見ることが出来なくなってしまいます。他と比べることは出来るのでしょうが、そのモノ自体が持つ良さが分かりにくくなってしまいます。

こういった視点を持っておくことは「整理・収納」や「整理・収脳」をしていく上でもとても大切になってくることだと思います。

モノの本質を理解することや、そのモノの良さが分かるためには「近くで見る」ことと「離れて見る」ことの両面の良さをしっかり理解し、両面から見ることが大切になってきます。ある時は近くから見る。ある時は離れて見る。両方の良い所を理解し、使い分けてそのモノを見ることで、そのモノの本質やそのモノの本当の良さが見えて来るのだと思います。

それは目に見えるモノだけではなく、目に見えないモノでも言えることで、どちらか一方に偏ってしまうことで、そのモノの本質や本当の良さが見えなくなってしまいます。

最近仕事をしていると、目の前のことに囚われすぎている人を見ることが多いような気がします。同僚であったり、保護者であったり、目の前のコトにとらわれ過ぎてしまい、近くでそのモノゴトを見過ぎているのではないかと感じることが多くあります。

きっと必死なのだと思います。近くでそのモノゴトを見てしまい、離れた所から見ることが疎かになっているのだと思います。余裕がないのだと思います。

一生懸命になり過ぎてしまうことで、思考はそのことだけになってしまい、そのモノゴトだけを見てしまいます。そして近づきすぎてしまい、そのモノゴトしか見えない状況になってしまうのです。

逆も言えるように思います。近づいて見過ぎてしまい、他のモノゴトが見えなくなってしまい、思考はそのモノゴトだけになってしまいます。

僕自身もそういった傾向はあるように思います。忙しい時期や気持ちが焦っている時なんかは、そのモノゴトを近くで見過ぎてしまいがちになっているように思います。

かと言って離れすぎてしまうことも良くない事なのかもしれません。離れ過ぎてしまうことでそのモノゴトがどこか他人ごとになってしまうように思います。

そのモノゴトとの関りには距離感が大切になって来るように思います。そして、その距離感はそのモノゴトによって変わってくるのかもしれません。

「近づいて見る。」「離れて見る。」両方に良い面があります。

そして、両方に悪い面もあります。それをしっかり理解しておくことで、モノとの良い関係を築いていくことが出来るのだと思います。

「整理・収納」では、モノと良い関係を築くことはとても大切な事であり、欠かすことの出来ないコトです。

モノと良い関係を築くために、モノゴトとの距離感を常に感じることが出来る、良い距離感を取ることが出来る「心の余裕」を常に持つことが大切になるのだと思います。