ラグビーを長くやってきた僕。
学生時代ではありますが、本格的にラグビーという競技に関わってきたことで、たくさんの事を学ぶことが出来たように思っています。そしてそれはラグビーだけでなく、長く続けた相撲でも同じです。
スポーツを通して学んできたことは、大人になった今でもたくさん活かすことが出来ています。
計画的に物事を進めたり、人との関わり方であったり...スポーツを通しての学びがあったからこそ、今の自分があるように思っています。
相撲では、相撲という競技を通して「心・技・体」を鍛えるという事をよく言います。
それは相撲だけでなく、全ての競技に当てはまることだと僕は考えています。
僕が長い期間してきたラグビーでも、パスが上達したり、タックルの技術が上がったりするなど、その競技を通して「技」をたくさん身に着けてきました。
相手に負けない体を作るために筋力トレーニングをたくさん行い「体」も鍛えることが出来ました。
そして、ラグビーという競技を通して「心」も鍛えることが出来たように思っています。
ただ僕は「心」を鍛えることはしてきましたが、その中でも「精神面」を鍛えることはさほど出来ていなかったように思っています。しいて言うなら、スポーツを通して鍛えてきたのは「精神面」ではなく、「忍耐力」だと思っています。
ラグビーでも相撲でもしんどい練習はたくさんしてきました。肉体的にも精神的にも追い込まれ、倒れそうになりながら毎回の練習に取り組んでいました。
「もうダメ。」や「もうやめてしまいたい。」なんて思うことは日常茶飯事で、そんな思いを持ちながら毎回の練習を乗り越えてきました。
そんな毎日を乗り越えることで鍛えることが出来たのは「精神面」ではなく、「忍耐力」だと思っています。
当時の僕は辛い練習やしんどい練習を乗り越えるだけで、そういった局面でも冷静に対応できる「精神力」を鍛えることは出来ていなかったように思います。
ただただしんどいことに耐えるだけの毎日を過ごしていたように思います。そしてそういった状況で鍛えることが出来たのは「忍耐力」だったように思っています。
本来はそうではなく、肉体的にも精神的にも追い込まれた状態でも冷静な判断が出来るようにする「精神力」を鍛えるべきだったのかもしれません。というか鍛えるべきでした。
でも、結局は学生の間に競技人生を終えることになるレベルであった僕は、そんな「精神力」を鍛えることなく、競技人生を終えることになったのです。
大人になった今「精神的に強いよね。さすが元ラガーマン。」なんて言われることがたまにありますが、僕はそうではないと思っています。
ラグビーという競技を通して鍛えることが出来たのは、僕の場合「精神力」ではなく「忍耐力」でした。
辛いことやしんどいことに対しても我慢して取り組むことが出来る「忍耐力」を鍛えることが出来たのだと思っています。
その鍛えることが出来た「忍耐力」は社会に出てからも役に立つものであるとは思っています。
僕が今生きている社会でも、スポーツとは違うしんどさや辛さがあります。スポーツと比べると肉体的な負担は減ったようには感じていますが、精神的な負担は今の方がはるかに多いように感じています。
そのような状況の中でも元気に頑張ることが出来ているのは、スポーツを通して身に着けることが出来た「忍耐力」があるからです。嫌な事でも我慢して続けることが出来ています。
その意味では僕がスポーツを長い期間やってきたことはとても意味のあることだったと感じています。
しかし、そのスポーツの経験を通して、仮に僕が「精神面」も鍛えることが出来ていたならば、もっと違う道が開けていたのかもしれないとか思ったりもします。選手として「心に余裕」があり、過去の僕とは別の視点を持って競技に関わることが出来ていたのかもしれません。
でも、学生の僕がそこまでの考えを持って辛い練習やしんどい練習を乗り越えることは中々難しかったように思います。そんな「心の余裕」を持って練習に取り組むことが出来るのは至難の業だったように思います。
でも仮にそういった「精神面も鍛える」というビジョンを持って競技に関わることが出来る環境があれば、大成していたかもしれません。
そして今思うことは、その環境を整えるのが「整理・収納」だと思っています。
目の前の事に必死になってしまい、辛い練習をしても心の中の「忍耐力」しか鍛えることが出来ない環境ではなく、少しでも「心に余裕」を持てるようにし、「精神力」を鍛える環境を整えることが「整理・収納」で出来るように思います。
これからスポーツを本格的に取り組もうとしてい若い人にも、すでに本格的に取り組んでいる熟練の選手にも、是非「整理・収納」を大切にしてもらいたいと思っています。
そして、今取り組んでいるスポーツで結果を残すことができ、そのスポーツを終えた後の人生でも活かすことが出来る「精神力」も身に着けて欲しいと思っています。