整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

過去出来なかったことを今したい

日々生活する家はモノが増えやすい状態にあります。

それを理解し、意識的にモノを増やさないようにすることが「整理・収納」においては大切になるように思います。

常にモノに関心を持ち、モノと向き合うことがモノを増やさないことにおいては大切になります。

昨日の投稿ではモノが増える原因に「心理的な要因」があるということを書きました。

そして、その「心理的な要因」の中でも僕の場合は「欲」が大きな要因になっていると書きました。

「今よりも良くしたい」という「欲」です。

もちろん心地良く過ごすために、今よりも良くしていきたいという思考自体は間違っていないように思います。

ただそれを、モノを増やしたり、モノを購入したりして良くしていこうとする思考が、僕は良くないと思っています。

今所有しているものでも、そのモノの本質を理解し、適切に使うことで今よりも生活を豊かにすることは出来ます。

モノを増やしたことで満足するのはその時だけで、必ず後で後悔の気持ちを抱えることになります。そして、モノが増えていき、家がモノで溢れていくようになるのです。

「今よりも良くしていきたい」という思考をモノを増やすことに繋げるのではなく、モノをどう使うのかという事に繋げることが「整理・収納」においては大切な思考になるのです。

また、僕は「欲」の中には「過去出来なかったことを今したい」という思考も含まれているように思っています。

過去出来なかったことを今したい...それは僕の場合、コレクションしたいという心理です。

一番最近で言うと、2年程前に「ビックリマンチョコ」の復刻版がコンビニエンスストアで販売されていました。

僕たち世代では爆発的に人気を博したビックリマンチョコ。お店に行っても中々買うことが出来なかったこともあったくらい人気がありました。ビックリマンチョコの人気は社会現象になっていました。

たまにお金持ちの友だちなんかはケースで買ってもらったりしていましたが、贅沢を許さない両親の元育った僕からすると、ケースで買ってもらうなんてありえない話しでした。買えたとしてもお店にあるのを2つまでといった感じだったように思います。

そんな感じで購入していた当時の僕。そんなペースで購入していても、もちろんたくさん集めることなんか出来るわけもなく、たくさん持っている友だちのシールを見て「いいな~。」なんて鼻水を垂らしながら見ていたように思います。

それは僕だけではなく、ほとんどの子どもたちがそんな感じだったように思います。

そして、そういったほろ苦い思い出を持った大人たちが、今だったら出来るのが「大人買い」です。

僕もそういった大人の一人で、ビックリマンチョコの復刻版が販売されているのを知った時には、「今ならコンプリート出来んじゃねぇ。」なんて思ったりしていました。

正に「過去出来なかったことを今したい」の心理になっていたように思います。コレクションしたい、コレクション出来るという心理になっていたように思います。

別に集めたからと言ってどうしたいとかいう明確な何かがあるわけではありません。

専用のファイルに入れるわけでもなく、額に入れるわけでもなく、ただ単に「過去出来なかったことを今したい」という思考になっていただけだったように思います。

ビックリマンチョコについているシール自体は小さなものです。増えたとしても大して場所も取らないように思います。量が増えたとしても収納場所に困るわけでもありません。

ただ、小さなモノでもそれはモノの1つになります。そういった小さいモノの方が家に入れやすい傾向にあるように僕は思っています。

大きいモノであれば部屋に置いておくと邪魔になりますが、小さいモノであればさほど邪魔にならないように思います。

しかし、モノの必要・不要を決めるのに大きさで判断するのは僕からするとしっくりこないように思ったりします。必要なモノというのは大きさで決まらないと思っているからです。

だから、「過去出来なかったことを今したい」という心理がもとになって購入してしまうビックリマンチョコは小さなモノで、増えたとしても対して生活に悪影響を与えるモノではないとその時は無意識に考えていたのだと思います。

そして毎日のように仕事帰りにコンビニエンスストアに寄っては4つ、5つ購入し、シールをコレクションしていました。

今思えば、無駄遣いになっていただろうし、その分のお菓子を食べていたということも健康面から見て良くないことをしていたように思います。

そして何よりも、家の中にモノを持ち帰っていたのです。小さなモノかもしれませんが、家の中のモノを増やし続けていたのです。

それは過去を見返すとビックリマンシールだけではなかったように思います。お菓子についている付録のフィギュア、どうしても読みたいという訳でもない漫画をとりあえず買ってみるなどと言ったこともあったように思います。

「過去出来なかったことを今したい」という心理が、モノを増やすことに繋がっていたのだと思います。

それが今の自分に必要であれば問題はありません。しかし、それが必要なのかということと向き合うことなく増やしてしまうと、残るモノはそのモノだけでなく、後悔という大きなモノまで残ってしまいます。そして、その後悔が自尊感情に傷をつけることになるのです。

日々生活する家はモノが増えやすい状態にあります。その状態になるのは様々な「心理的な要因」が関わっています。

人によっては「流行」に流されてっしまったり、「見栄」を張ってしまったり、他の人と「比較」をしてしまったりといった要因があるのかもしれません。

僕の場合の要因は「欲」だと思っています。今よりも良くしたい、過去出来なかったことを今したいという「欲」です。

そういった「心理的な要因」を知っておく、把握しておくことによってモノの増加をコントロールすることが出来るのだと僕は思っています。