生まれてから41年間、たくさんの決断をしてきました。
小さな決断は数えるきることが出来ないくらいしてきたし、大きな決断もそこそこしてきたように思います。
そして、その決断には様々な種類の決断があったように思います。
ポジティブな気持ちで決断することもあれば、逆にネガティブな気持ちでの決断もあったように思います。
明確な気持ちを持って決断することもあれば、迷いながら決断をしたこともあったように思います。
その決断に後悔の気持ちを持ったこともあれば、その決断に満足することもあったように思います。
そういった、たくさんの種類の決断からたくさんの学びがありました。
そして、良いか悪いかは別にして、そのたくさんの学びにより今の僕があるように思っています。
そんな僕ですが、思い返せば「逃げの決断」をしたこともあるように思います。
「今はダメでしょう。」というようなタイミングだったし、「もう少し頑張ろうよ。」というくらいの期間での決断だったように思います。
それは...2つ目に勤めた会社を退職した時です。
僕は今の仕事(教師)に就く前は、営業マンとして会社に勤めていました。
2つの会社で過ごした7年間。本当にたくさんの事を学ぶことが出来たと思っているし、僕にとってかけがいのない経験をさせてもらったと思っています。
そんな会社を辞め、教師になる事を目指した決断...。
結果的には良い決断になったと思ってはいますが、当時の僕がした決断は「逃げの思考」からの決断だったように思います。
特に2つ目に勤めた会社での生活が僕にとっては辛く、逃げの思考を持ち続けた時期だったように思います。
2つ目に勤めた会社へは引き抜きで声を掛けてもらい入社しました。
新卒で勤めた会社での成績や仕事っぷりを評価してもらい、声を掛けてくれた会社。
世界中にグループ会社を抱えており、業界の中では最大手と言える誰もが知っている会社のグループ会社です。
給与面で大きく変わることはありませんでしたが、福利厚生や働く環境など恐らくその時よりも良くなるだろうという期待を込めて転職を決断しました。
また、関西でも人気の立地に社宅があり、その社宅での生活もすごく魅力的に映っていたように思います。社宅なので家賃もすごく安かったです。
そういった事が僕を転職するという大きな決断を後押しをしたのでした。
その決断に大きな間違いはなかったと思っています。
当時の僕は新卒で入社した会社に対してたくさんの不満を抱えていました。
そして、仕事を一通り1人でこなせるようになってきたという自信もあった時期に声が掛かったことで、ますます自分に自信を持った時期だったように思います。(めちゃくちゃ調子に乗っていた時期でした。)
そういった時期ということもあり、そのまま会社に残っていたとしても、不満を抱え続け、転職をしなかったという後悔だけを抱えて働いていたことだろうと思います。
そう考えると、結果はどうあれその時の決断に間違いはなかったように思います。
ただ、そんなポジティブな気持ちでの決断をした僕でしたが、2つ目の会社での生活は辛く、僕の数少ない暗黒時代のような時期を過ごすことになったのです。
原因は僕にあったのだと思います。
自分に自信があったことでめちゃくちゃ調子に乗っていたし、引き抜いてくれた上司や期待をしてくれている経営陣からは凄く可愛がられていました。そんな僕を見て嫌な気持ちになっていた人はたくさんいた様に思います。
そして自信があったことで、人に対する態度がすごく傲慢だったように思います。社内の人にもお客さんにもすごく傲慢な態度でした。営業マン以前に人としてあり得ない人間だったように思います。
そんなスタートを切ってしまった僕。もちろん孤立してしまいます。
もちろん原因はそんな僕にあったと思います。それにすぐに気付き心を入れ替えることをしました。謙虚でいることの大切さを学ぶことが出来た時期でもあったように思います。
ただ、心を入れ替え、謙虚になって頑張ろうと思ってはいるのですが、一度失った信頼を取り戻すことは容易ではなく、すごく時間が掛かることだったのだと思います。
そして、ある程度期待されて入社したこともあり、入社してすぐにたくさんの客先を担当することになっていました。そういった事もあり仕事は多忙を極め、毎日終電で帰る日が数ヶ月続く状況になっていました。
人間関係の修復に時間を使いたいと考えてはいるのですが、それに注力する時間がなく、仕事を回すことにしか時間が使えない一杯いっぱいの状況になっていたのでした。
大手企業のグループ会社から声が掛かるくらいだから、決して僕の能力が低かったわけではなかったのだと思います。ただ上手く歯車がかみ合っていなかったのだと思います。
そういった状況により、僕は「心に余裕」を持つことが出来ていなかっただろうし、その結果「逃げの思考」を持ってしまっていたのだと思います。
精神的にも体力的にも限界に来ていた僕はとにかくその状況から逃げたい思考になっていたのだと思います。
そして、仕事を辞めるという「逃げの決断」をすることになったのでした。
しかし、その時の僕の状況は決して逃げていい状況ではなかったように思います。
転職して1年も経っていない時期であり、2人目の息子が生まれて間もない時期でもありました。仕事を辞めて違うことにチャレンジするなんてあり得ない時期だったように思います。
グループ会社とは言え、大手企業を1年も勤めずに辞めるなんてあり得ない事だったと思います。
ただ、当時の僕にはもう頑張ろうとする体力や、やってやろうという気力が残っていなかったのだと思います。
だから、あり得ない時期での「逃げの決断」をしたのでした。
今でも当時を振り返ると、本当に暗黒の時代だったように思います。僕にとっての黒歴史だと思います。
でも、今思うのは「逃げの決断」をしたからこそ、今の自分があるようにも思ったりもします。
あの状態で働き続けていたら、もしかしたら最悪なことに追い込まれていたのかもしれないとか思ったりもしています。
実際、営業車で高速道路を走っている時に「このまま突っ込むとどうなるのだろう...」なんてあり得ない事を何度か考えたことがあったくらいです。
仕事を辞めて12年、今の職に就いてから11年経ちますが、あの時の「逃げの決断」に間違いはなかったと思っています。
逃げたことに関しては思い出すのも辛いし、そんな決断をした自分はなんて最低な人間なんだとと思う気持ちは今でも持っています。たくさんの人を巻き込んだ決断だったように思っています。
ただ、人にとって「逃げの決断」があってはならない事かというと、そういう訳でもないと思ったりもします。
あの時の「逃げの決断」があったからこそ、今の「心地よい暮らし」があるのだと思います。自分らしく生きることが出来ているのは「逃げの決断」が出来たからだと思っています。
本当に辛く、しんどい時には「逃げの決断」をすることも必要だと僕は思います。
ただ、その決断をした後の行動が大切なんだと思います。その後の行動がその「逃げの決断」が後悔になるのか、満足になるのかを分けるのだと思います。
「逃げの決断」から得ることの出来ることはたくさんあります。それも「収脳」しながら、これからある大きな決断をしていきたいと思います。