整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

僕にとっての読書

僕は読書が好きです。

様々な分野の人の考えに触れることが出来たり、たくさんの登場人物から影響を受けたり、普段自分が生きている社会では触れる事の出来ない世界に浸れることが出来る事に魅力を感じています。

僕が本格的に読書の魅力に気付いたのは高校2年生の時でした。

なぜ詳細に覚えているかというと、引っ越しにより通学の時間が大幅に増えたからです。

1年生の時の通学時間は30分程度でした。電車に乗っている時間はわずか5分程。

快速電車に乗ると1駅で着く所に住んでいました。

しかし、僕が2年生に進級するタイミングで両親が家を買う決断をし、一気に通学時間が増えてしまいました。

大阪府の高校に通っていましたが、両親が購入したのは大阪府との境にある奈良県

家は広くなり、快適に過ごすことが出来る事には魅力は感じていましたが、通学時間に関しては大幅に増えてしまい、苦労していたことを今でも覚えています。

今までよりも早い時間に家を出る事にもなるし、何よりも僕が電車に乗る時間は通勤通学ラッシュの時間という事もあり、ほぼ座ることが出来ない状態でした。

5分程の乗車時間が、引っ越しを期に1時間ほどになってしまいました。快速電車で揺られること30分が2回。乗り換えもあり、僕にとって苦労の通学の始まりだったように思います。

部活で疲れて帰る時間も僕にとっては苦痛の時間になっていました。

へとへとに疲れているにも関わらず、最後に乗る30分の快速電車では座ることも出来ず、常に「疲れた~...」なんて考えてばかりいたように思います。

電車の中ではすることもなく、かといって立ったまま寝ることも出来ない状況でした。

座ることが出来ていたら、恐らく爆睡の時間になっていたように思います。それくらいへとへとに疲れていたように思います。

当時はスマホなんてものもなかったので、ただただボーっとする時間を過ごしていたように思います。ただただいつも通りの車内から見える景色だけを見る時間になっていました。

そして、そんな疲れた状態で考える事と言えば、ネガティブな事が多かったように思います。当時の僕は2年生になったばかりで、中々部活で成果を上げることが出来ていない状況でした。

プライドや自信は傷だらけになっており、精神的にも肉体的にも疲れ切っているような状態でした。

「どうして試合に出させてもらえないんだろう。」

「なんで上手くならないんだろう。」

同じポジションの周りの選手の方がずっと魅力的に見えていたし、始めて出来た後輩の方が上手なんじゃないかと思ったりもしていたように思います。

良いか悪いかで言うと、確実に悪い状態だったように思います。

スポーツではメンタル面がその選手のパフォーマンスに大きな影響を与えます。

メンタル面の充実こそ、その選手の良さを存分に発揮できることに繋がるのだと思います。

だから、精神的にも体力的にも疲れ切っていたその時の僕はあまり良い状態ではなかったのだと思います。

しかし、そんな悪い状態の僕を救ってくれたのが「読書」だったと思います。

誰の何の本が始まりだったのかまでは、はっきり覚えていませんが、恐らく推理小説が始まりだったように思います。

始めは読むことに慣れていなかったし、たくさんの体力を使いながら読んでいたように思いますが、始めて読んだその本の世界にどっぷり浸かっていたのを覚えています。

今まで電車での時間は苦痛の時間になっていましたが、読書はそんな苦痛の時間から僕を違う世界に連れていってくれたのでした。

学校に行くときも、家に帰る時も電車の中ではずっと本を読んでいました。

そして「疲れた...」なんてことばかり考えていた苦痛の時間はいつの間にか「楽しみの時間」に変わっていたのでした。

何だったら、早く帰りたいとばかり思っていた時間が「あれ!?もう着いちゃった...」や「もう少し!!」なんて思うようにもなっていたように思います。

同じ時間を使って通学していた僕でしたが、読書により苦痛の時間は僕にとって欠かすことの出来ない充実の時間に変わっていたのでした。

状況は何も変わっていません。僕が読書をするようになっても、通勤通学ラッシュの時間は変わっていません。座ることが出来ない状況も変わっていません。

ただ、僕の電車での過ごし方が変わっただけでした。

読書の世界に浸る事が出来たことで、大きく変わった僕の通学時間でした。

そして読書をする時間が増えたことで、たくさんの良い刺激を受けることが出来た僕は、メンタル面もそこそこ安定するようになってきました。

それまで家と学校の狭い世界で生きていた僕にとっては、様々な価値観がある事を読書を通して知ることが出来たし、それを通して少し心に余裕が持てるようになっていたように思います。

そういった事が少なからず部活での成果にも繋がっていたように思います。

ラグビーに対する考え方や、人としての生き方も一皮むけたのではないかと思います。

そしてそれが評価されたのか、それまで一度も公式試合に出場したたことが無かった僕が、3年生の時には副キャプテンとして試合に出続けることが出来たのでした。

退屈で苦痛だった通学の時間から僕を救ってくれた読書。僕にとってはとても大きな存在だったように思います。そして大人になった今でもそんな読書は大切な存在だと思っています。

今でも当時と同じで、悩むことや苦痛に感じる事はたくさんあります。

自分を見失いそうになったり、自分に自信を持つことが出来ない事もたくさんあります。

そんな時こそ、読書を通してたくさんの世界に触れていきたいと思っています。そして、狭い世界で生きていくのではなく、広い世界に視野を広げるようにしていきたいと思っています。

ここ1週間は読書を少しお休みしていました。最近読んでいた本が僕に合わなかったようで、たくさんの体力を使ってしまったからです。

でも、そろそろ体力も回復してきた頃です。今日やるべきことを済ませたら本屋さんに行き、じっくり今の自分に合いそうな本を探したいと思います。

今の僕に必要なのは自己啓発系か...小説か...。今からお風呂に浸かりながら「整理・収脳」したいと思います...。