僕が考える「整理・収納」とは、必要なモノだけにし、その必要になったモノを使いやすくすることです。シンプルにそれだけでいいと思っています。
「収納」の仕方にこだわりを持っている人はたくさんいて、様々なメディアを通して目にするセンスの良い「収納」に感心させられることもたくさんあります。でも僕は究極、そのモノが使いやすくなっているのであれば問題ないと思っています。
でも、心を落ち着かせ、心に余裕を持たせるための視覚的な配慮も少しは必要になります。
取り組む物事に集中できるように、視覚的な刺激を減らせるような「見せない収納」もある程度は必要になります。でも、それに固執しすぎてしますと、そのモノが「使いにくく」なるようになります。「使いやすさ」と視覚的な刺激への配慮の「見せない収納」のバランスがとても大切になってきます。
それは日々の生活を心地良く過ごすためには欠かすことの出来ない事だろうし、様々な分野で役に立つことだろうと僕は思っています。
昨日の投稿での締めに、スポーツの「心・技・体」における「心」の部分の鍛え方は「整理・収納」が必要になると書きました。
ここでいう「心」とは「精神力」の事を指します。
僕が考える「精神力」とは、どんな事が起きても心を乱すことなく、冷静に対応することの出来る力です。
僕がしていたラグビーでは、試合の中で様々な局面を迎えます。どれだけ厳しい練習に取り組んでいても、どれだけ準備をしていても、自分たちが考えていたプラン通り試合を進めることが難しくなることはよくあることです。
だから、そうなった時にその局面にあった対応をすることが勝敗を分ける大きなポイントになって来るでのす。思った通りでない状況になっても、その状況を冷静に分析し、その分析した内容を実行する冷静さが大切になってきます。
キックを多用するプランで試合を進めようと思っていたとしても、相手選手にカウンターに長ける選手がいた場合はキックを蹴るプランからボールを回すプランに変更した方が良いのかもしれません。
相手にボールを持って走ることが得意な選手がいた場合、その選手にボールを持たせないようにディフェンスのシステムを変更した方が良いのかもしれません。
その状況や相手に合った対応を試合中に取ることが勝敗を大きく分けるポイントになるのです。そしてその状況を冷静に分析することが出来る力が「精神力」だと考えています。肉体的にも精神的にも追い込まれた状況でも冷静に対応できる「精神力」です。
強いチームとは、そういった「精神力」を持った選手がたくさんいるチームではないでしょうか。言われたことだけを忠実に実行する選手だけでなく、一人一人が自立しており、局面にあった対応を自分たちで考え、それを実行できる選手がいるチームだと思います。
その「精神力」は急に身に着けることは出来ないモノだと僕は思っています。日々の訓練が必要になります。常に頭の中をシンプルにし、その状況に合った対応を考える習慣を身に着けることが大切になってきます。
辛く、しんどい練習の中でも常に考えることを行い、やるべきことを明確に出来るような環境にすることが大切です。そして、心に余裕を持てるような環境にすることが大切です。
「やるべきことを明確に出来る環境」「心に余裕を持てるような環境」
そういった環境とは、僕は必要なモノだけにすることだと思っています。それは目に見えるモノだけでなく、目に見えないモノも同じです。
練習する場所がモノで溢れて乱れている状況では、その練習に集中することは出来ません。練習で使うモノが散らかっている状況ではなく、その練習をする場所には必要なモノだけしかない状況にします。そして、それがキレイに「収納」されている状況を作ります。視覚的な刺激を与えないような「収納」を行います。
そして、練習を行う場所には頭の中もシンプルにしておくことが大切です。その取り組むことに必要のないモノを頭の中に「収脳」するのではなく、必要なモノだけを「収脳」します。
また、指導する立場の人は選手の頭の中をシンプルにしてあげる配慮が必要になると思います。その練習でのやるべきことを明確に示し、やるべきことに集中できる状況を作ってあげるべきだと思います。
そういった環境の中、辛くしんどい練習をしていくことで、どんな局面になったとしても、自分たちで考え対応できる「心」の強い選手を育てることが出来るのだと思います。
それは僕がしていたラグビーだけに言えることではないように思います。全ての競技に当てはまることではないでしょうか。
「精神力」はただ辛くしんどい練習をしているだけでは身に着けることは出来ません。シンプルに物事を考えることが出来る、向き合うことが出来る環境を整えることが大切です。
「整理・収納」を通し、冷静に物事に対応できるような環境を整えることで「精神力」は磨かれていくのだと思います。
そして強い自分、強いチームに成長することができ、スポーツを通してたくさんの経験を積むことができるのだと僕は考えています。
