僕は１０年間同じ美容室で髪を切っています。
そして、同じ美容師さんに切ってもらっていました。
このブログにも数回登場していた美容師Ａさん。そのＡさんが７月末でお店を辞めることになっていたのです。
前回切ってもらった時に７月末で退職することを聞きました。そして、これからは経営者として自分でお店をしていくことも聞きました。
Ａさんとの出会いは１０年前。髪を切ろうと何となく入った店で僕を担当してくれることになったのが始まりでした。
その時は知りませんでしたが、当時のＡさんはスタイリスト（髪を切る人）としてデビューして間もない頃だったようです。（独り立ちすることをデビューと言うそうです．．．。）
アシスタント（髪を洗ったり、マッサージしたりする人）としての修行を終え、これから頑張っていこうと考えていた時期だったようです。
そんなＡさん。１０年間僕の癖の強い髪を切り続けてくれました。言うことを聞かない僕の髪をいつもカッコよくいい感じにしてくれていました。そして、たくさんの話をしてきました。仕事の話であったり、旅行の話であったり、とにかく月１回Ａさんと会って話すのが僕の楽しみの一つになっていたように思います。
昨年からはお店の店長として奮闘していたＡさん。１０年前のデビューしたてのＡさんとは立場は大きく違っていましたが、人として大きく変わることはなかったように思います。
いつ行っても気さくに楽しく対応してくれるＡさん。人としての魅力がたくさんあったように思います。
最後にしっかりお別れの挨拶をしようと考えていた僕ではありましたが、残念なことに陽性反応が出てしまったことで、お店に行くことが出来なくなってしまいました。
自宅療養が終わるのが７月３１日．．．Ａさんが退職するのが７月３１日．．．
「タイミング悪すぎるやろうがい！！」と一人ツッコミを入れている僕ではありましたが、残念ながら直接会って挨拶をすることは出来ませんでした。
電話で行けなくなったこと、今までお世話になったこと、これからも頑張ってくださいということを伝えることは出来ましたが、何となく寂しい別れになったような感じでした。
そして、昨日Ａさんのいないお店に行って新しい担当の方に髪を切ってもらいました。
Ａさんからは「引継ぎしっかりしておきますね。」と聞いていたので、どんな人が担当になるのかは楽しみの一つになっていました。
「次はどんな人だろう．．．。」
１０年間通っているお店。顔を見たことのある人はたくさんいます。名前は分かりませんが「あの人かな～。」や「この人かな～。」なんて勝手にイメージしながら待っていました。
そして僕の前に現れたのが．．．見たことのある人です。
アシスタントとして何度か僕の髪を洗ってくれたり、マッサージをしてくれたりしたことのある人でした。
どうやら新たに僕を担当をしてくれる人は、１０年前のＡさんと同じでデビューしたての新しいスタイリストさんになったようです。
５年間のアシスタントとしての修行を終え、３月からスタイリストとして頑張っている人が担当になったのです。
何だかすごく新鮮な気持ちになったとともに、頑張ろうとしている新たな担当さんの姿を見てすごく嬉しい気持ちになりました。
僕も年を取ったという事なのかもしれませんが、頑張っている若い人の姿は本当に眩しく、キラキラ度が僕たちおじさんのモノとは絶望的に違うモノのように感じました。純粋に「若いっていいな～。」と思えるとともに、「頑張って欲しい。」「応援したい。」と思える感じです。
きっと５年間のアシスタントとしての修行の中ではたくさんの苦労があったように思います。お店に入りたての頃を何となく覚えているように思います。一生懸命だけど、どこか不安そうにしている姿が印象に残っていました。そんな人が独り立ちし、スタイリストとして堂々とお客さんの前に立っているのです。
たくさんの苦労があった中での出会い。きっといい仕事をしてくれるように思います。そしてＡさん同様、きっと素敵な美容師さんになるように思います。
Ａさんとのお別れは寂しいモノになりましたが、新しく担当になった新たなＡさんとの時間も楽しい時間になればいいなと思っています。
