僕は割と、与えられた環境にすぐ「慣れる」人間だと思っています。
その「慣れる」は色んな分野で言える事で、
住む環境に慣れる事や、働く環境、食事、人間関係など、ほぼ全ての分野で短期間で慣れる事が出来る人間だと自分の事を分析しています。
僕はそれを自分の数少ない長所と考えており、誇るべき所だと思っています。
他の人がどれくらいの期間で環境に慣れる事が出来るのか知らないけれど、僕のそれは他の人と比べても早い方なのではないかと思っているのです。
例えば住む環境...。
元パートナーと暮らしていた時、結婚やら転職やらで、引っ越しがやたらと多くありました。
その度に、元パートナーが不満を多く言っていた事を覚えています。
「この間取りはいまいちだな~。」
「なんでこんなところに窓が...」
「どうして洗濯機置き場がこんな場所に...」
そんな不満を口にしている姿を見て、その時の生活に慣れようとしていないのだなという印象を受けていました。
(別に元パートナーを悪く言うつもりではありません。そんな人もいると思います。)
一方僕はというと、満足いかない間取りであっても、その環境に自分を合わせていけば良いという考えを持っていたのです。
例え訳の分からない場所に窓があったり、あり得ない場所に洗濯機置き場があったとしても、その環境に自分を合わせていけば良いという考えを持っていたのです。
言ってみれば、その環境に慣れようとしていたし、その慣れようとする思考を、心地良い生活に結び付けようと考えていたのでした。
そしてそれは、住む環境だけに限らず、他の全ての分野でその思考を持つことが出来ていると思っているのです。
働く環境も、僕が今の職に就いたのは30歳の時でしたが、割と早くその働く環境に慣れる事が出来ていたように思います。
住宅設備機器メーカーで営業をしており、ハウスメーカーやゼネコン、設計事務所に営業をかけたり、建築現場で打ち合わせを行っていた僕でしたが、30歳を期に今の職種に転職し、全く違う、畑違いの職種で働く事になったのです。
大人を相手していた時とは違い、相手をする中心は子どもたちになった訳で、一気に若返った感があったように思います。
建築現場にはガテン系な人もたくさんおり、職員室にいる真面目な先生方とは全くタイプの違う人達と関わってきました。(ガテン系な人にも魅力はたくさんありますよ。)
そんな大きな環境の変化がありましたが、すぐにその働く環境にも慣れる事が出来ていたように思います。
食事に関しても、人間関係も、環境が変わったとしてもすぐにその環境に慣れる事が出来てきたと思うし、それを大きな負担と感じることがあまりないのです。
そんな環境に慣れる事が出来る事は、自分の良い所だと思っているし、誇るべき所だと思っているのです。
ただ、「慣れる」の中にも2通りの慣れるが存在していると思っており、場合によっては不要な慣れるもあるのではないかと思っているのです。
その2通りの慣れるが、「順応」する慣れると、「妥協」する慣れるです。
順応する慣れるに関しては、無理に変わるのではなく、環境に合わせて自然に変わる事が出来る慣れるだと考えています。
そこに無理している感じはなく、負担に感じる事がない「慣れる」だと思っています。
ネガティブな感情ではなく、慣れる事にポジティブな感情を持てている感じだと思っています。
住む環境であっても、働く環境であっても、はたまた食事、人間関係であっても、順応する慣れるに関しては、ポジティブな感情を持つことが出来るのだと思います。
一方、妥協する慣れるに関しては、どこかその変化する環境に我慢しているような感じで「これでいいか...」や「仕方ないよね...」的な妥協する心理からくる慣れるのイメージを持ってしまいます。
そこにポジティブな感情はなく、ネガティブな感情を持ってしまっている慣れるのように感じてしまいます。
毎日を心地良く暮らしていくために、その与えられた環境に慣れようとする気持ちを、無意識に持とうとする事もあるのかもしれませんが、その慣れようとする気持ちが「順応」しようとする気持ちからなのか、「妥協」しようと気持ちからなのかをはっきりさせておくことはとても大切な事だと思います。
今僕の生活環境は大きく変化しようとしていますが、その変化に慣れようとしている自分が無意識にいるように思います。
その今慣れようとする気持ちは、どこか「妥協」よりの慣れるのような気がしています。
自分の事を大切にしたいと思ってはいるけれど、心のどこかで「今はいいか...」や「こんなもんだろう...」なんて思考を持ってしまっているように思います。
本当にそれで良いのでしょうか...。
僕の心地良い暮らしは、妥協の慣れるで成り立つものなのか...。
もう少し今の状況とじっくり向き合っていきたいと思っています。
若干、妥協の慣れるは不要な慣れるのような気がしたりしなかったり...。