連覇を狙う帝京大学と、歴代優勝回数No1の早稲田大学の対戦です。
今シーズンはすでにリーグ戦で対戦しており、その時は帝京大学の圧勝で試合を終えていました。
点差以上に、試合内容でも圧倒しており、余程の修正をして試合に臨まないと早稲田大学に勝機がない決勝戦だと僕は見ていました。
前回の敗戦を活かし、どこまで早稲田大学が食らいつけるのかに注目してのテレビ観戦。
過去の早稲田大学は、前評判を覆して勝利する事が多く、ライバルである明治大学に対しても幾度も番狂わせを演じ勝利してきました。
今シーズンもリーグ戦で負けた明治大学に対して、選手権で勝利するという番狂わせを演じており、ついついオールドラグビーファンに片足を突っ込んでいる僕としては、早稲田大学の番狂わせを期待してしまいます。
ただ、今シーズンの帝京大学は過去に類を見ないレベルの充実度のチームに仕上げています。
9連覇をしていた時代にも負けないレベルのラグビーをしており、僕個人としては過去と比べても遜色ないレベルのチームだと思っています。
リーグワン(日本最高峰のリーグ)の中堅チームであれば、もしかすると勝つことも出来るのではないかというレベルだと思っています。
そんな仕上がりの良い帝京大学に勝つことは、いくら番狂わせを演じる事の多い早稲田大学であっても至難の業だと思ったりもします。
「無理だろうな~...」と思う気持ち半分、「もしかしたら!!」なんて期待の気持ちを持って試合を観戦していました。
でも..結果は...
帝京大学の圧勝でした。
最終スコア 73ー20。
歴代決勝戦での最高得点の55点を大幅に上回っての勝利になりました。
とにかく、帝京大学の強さが目立った今シーズンの大学ラグビーだったように思います。
そして、帝京大学の強さの秘訣は何なのか、他のチームとの違いは何なのかという事を考えさせられるシーズンにもなったように思います。
唯一の趣味と言っていいラグビー観戦。
9月に開幕される大学ラグビーをテレビで観戦する事も楽しみの一つであり、休みの日にお酒を飲みながら観戦するのは、僕にとっての心地良い時間になっています。
お金を払って有料放送を見るからには、元を取るためにも1試合でも多く観戦したいと思っています。
試合の中には実況のないパターンの試合もありますが、それでもついつい見入ってしまうくらいのラグビー好きの僕。
今シーズンもたくさんの試合を観戦していました。
大学ラグビーは恐らく、全てのカテゴリーの中でも1番好きと言っていいくらいで、全ての試合を観戦しています。
そんなたくさんの大学ラグビーの試合を見ている僕。今シーズンの帝京大学の充実ぶりはシーズン当初から群を抜いて高かったように思います。
そして今日優勝を決めた訳なのですが、シーズン当初から一貫として僕が感じていたのは、「個人の強さ」だったように思います。
ここで言う「強さ」というのは、ただ単に体が強いや筋力が強いだけではなく、一人一人の「上手さ」や「賢さ」も含まれる「強さ」です。
帝京大学の強さは、そういった「個人の強さ」が他の大学と比べて群を抜いていたように感じました。
相手に当たり負けをしない強さ。
相手をかき回す強さ。
どんな状況でも的確に判断出来る強さ。
試合においてどんな場面でも、強さが際立っていた帝京大学だったように思います。
今シーズンの帝京大学を見ていると、そういった一人一人の「個人の強さ」があったから他の大学を寄せ付けないレベルだったのだと思います。
そんな帝京大学を見ていると、やはり「個人の力」は大切なんだなと感じさせられたように思います。
「個人の強さ」と言っても、決してバラバラに行動をするという訳ではありません。
どれだけ組織力を上げたとしても、個人に力がないと、本当の組織的な強さには繋がらないのではないかという事です。
今シーズンの帝京大学の組織力は確かに高かったように思います。
テレビ越しに見ても、チームはまとまっていたと感じたし、チームの雰囲気の良さも感じる事が出来ました。
ただ、今シーズンの帝京大学からは、組織力以上に、個人の力の方が目立ったチームだったように思っています。
個人プレーに走る選手が多いという訳ではなく、一人一人が高いレベルで自分の仕事をこなしているような感じです。
そして、高いレベルで互いにフォローをし合っているような印象も受けました。
ポジション関係なく、誰もがどのポジションの仕事でも高いレベルでこなせるラグビーをしていたように思います。
そんな帝京大学を見ていると、結局は個人の高い力が大切なんだなと感じさせられました。
それぞれの選手が自分に出来る事を見極め、その出来る事を高いレベルでこなしているような感じです。
それが土台にあるから、組織力を高める事が出来ているのだと思います。
きっと帝京大学の試合に出ている選手は、そういった事が出来ている選手ばかりなのだと思います。
まずは自分の出来る事のレベルを高め、それをチームの方針に当てはめていく。
そういった15人...いや、ベンチの選手も含めると23人いる帝京大学の強さが群を抜いていたのだと思います。
そしてそれは、ラグビーだけではなく、全てのスポーツ、全ての分野でも言える事ではないかと僕は考えています。
どの分野でも、まずは個人の力を高める事が大切で、それをその所属する組織の方針に当てはめていく事が大切なのだと思います。
ついつい組織力を上げるために、個人の力を高める事を後回しにしてしまう事はあるのかもしれません。
誰でも出来るマニュアルを作ろうとしたり、誰もが同じレベルになるよう足並みを揃えようとしたり...。
そういった事も大切なのかもしれませんが、今日の帝京大学を見ていると、それだけではダメなのではないかという事を感じました。
自分の事を理解し、自分の良さを高め、自分に出来る事のレベルを高める事が組織力を高める事に繋がるのではないかと思いました。
組織力を上げるために、自分を殺す事はしてはいけない事だと思います。
それぞれの良さを十分に発揮した上で、組織力を上げるようにすることが、その組織にとっては一番なのだと思います。
そのためには、組織に所属する一人一人が同じ方向を見て進むことが出来るマネジメントが必要になるのだと思います。
一人一人の良さを理解し、どこでその良さを発揮する事が出来るのか、調整する役割が必要になるのだと思います。
それも結局は個人なのかもしれません。
どんな立場に立っていたとしても、結局はその立場での高いレベルの力が、その組織を強くするのだと思います。
そのそれぞれの立場でのやるべき事を明確にする為に、「整理・収納」で出来る事があるように今ざっくり思ったりしています。
今シーズンの帝京大学ラグビー部の充実ぶりを見て、そんな事を感じる事が出来ました。
チームを強くするために、個人の力を高めるために、「整理・収納」で出来る事はたくさんあるように思っています。