所有するモノが多くなるとモノの管理が難しくなります。
自分がどれくらいのモノを所有しているのか分からなくなることもあるだろうし、一つ一つのモノとじっくり向き合う事が出来なくなってしまうこともあります。
そして、モノの扱いが煩雑になり、モノが散乱する状況を招いてしまいます。
モノが散乱している状況では心が落ち着かず、心に余裕を持つことが出来なくなってしまいます。
心に余裕がない状況では、本当に大切にしなければならない事が見えにくくなってしまうだろうし、イライラやモヤモヤした気持ちを抱えてしまう事に繋がります。
人は無意識に視覚からの影響を受けているのではないかと僕は考えています。
目の前がモノで溢れており、モノが散乱している状況は、視覚からの情報量が多くなり、悪い刺激をたくさん受けているのではないかと思っています。
仕事に集中したいけれど、机の上がモノで溢れていると、それだけで取り組みたい仕事に集中して取り組む事が出来なくなってしまいます。
机というモノの持つ本質は、作業を行う場所です。
その本質から言うと、机の上が物置になっていてはいけないだろうし、作業をしやすい状態にしておくことが、机を生かすという事なのだと思います。
会社に勤めていた時の僕の机の上は間違いなく物置の状態だったように思います。
たくさんのファイルが並べられていたり、
自社のカタログが置かれていたり、
文具を入れた入れ物が置かれていたり、
飲み物に付いていたアニメキャラクターのフィギュアが置かれていたり、
その時の作業に必要のないモノがたくさん置かれていました。
モノが溢れている状態で、作業スペースはというとA4サイズの用紙一枚が入るか入らないかくらいしか空いていない状態だったように思います。
その時はそれが普通だと思っていたし、周りを見回しても同じような状態だったように思います。
むしろ、そうしている状態の方が忙しさをアピールでき、「ちゃんと仕事してるよ!!」という事をアピール出来ているという気持ちを無意識に抱えていたように思います。
今考えるとあり得ない思考だと思うし、今の僕から見ると不要な思考だと思ってしまいます。
そんなあり得ない環境で働いていた当時の僕...仕事の質は間違いなく低かったように思います。
机の上が物置になっており、モノが溢れている状態では、取り組みたい事に100%の状態で向き合う事が出来ていなかったように思います。
何をしていても常にイライラやモヤモヤを抱えていただろうし、常に視覚から入る刺激に悪い影響を受けていたのだと思います。
机というモノとじっくり向き合う事もしていなかったし、机の上に置かれている一つ一つのモノともじっくり向き合う事をしていなかったのです。
たくさんのファイルが並べられていましたが、それはその時に必要なモノかどうかだなんて考えてもいませんでした。
ただ並べているだけで、ほとんどのファイルが必要のないモノだったように思います。
「自分はこれだけの仕事を抱えている」という事のアピールのためだけに置かれているモノで、そんな思考こそ一番不要なモノだったのだと思います。
であるならば、別の場所に収納すべきだったと思うし、必要な時に取り出すようにしておくべきだったのだと思います。
自社のカタログが置かれていた事に関しても、自社のカタログを見る事なんてほぼありませんでした。
そもそも自社のカタログを見ないと、自社の商品の事が分からない事に問題があるだろうし、カタログが置かれている場所は他にもありました。
必要な時にその場所に見に行けばいいだけだっただろうし、わざわざ机の上に置いておく必要なんてなかったのだと思います。
文具を入れた入れ物も、使う時に時に取り出せる場所に収納しておくべきだろうし、それは机の上でなくても良かったと思います。
同じ文具がたくさん詰め込まれた入れ物。(その時はお菓子の入っていた缶だったように思います。)
その入れ物は本当に必要だったのか、そういった事と向き合うべきだったのだと思います。
そして、たくさん並べられたフィギュア...問題外です。
不要度MAXの極みではないかと思ってしまいます。
深く考えずに所有していたモノであり、深く考えずにただ置いているだけのモノだったように思います。
視覚から入る刺激の事なんて考えていなかった当時の僕は、たくさんのモノを所有し、たくさんのモノを机の上に置いていました。
そんな時の僕は間違いなく質の低い仕事をしていただろうし、良い仕事なんて出来ていなかったように思います。
それは、視覚から受ける悪い刺激をもろに受けていたからだと思うし、モノと向き合う事をしていなかったからだと思います。
何をしても上手く出来ていなかったし、何か噛み合わない...そんな毎日を過ごしていました。
それはきっと、たくさんのモノを所有しており、たくさんの視覚からの悪い刺激を受けていたからだと思います。
心に余裕を持つことが出来ていなかったのは、環境が良くなかったのだと思います。
だから僕は「整理・収納」を大切にしたいと思っているし、「整理・収納」を通して環境を整え、心に余裕が持てる自分でいたいと思っているのです。