整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

モノと向き合う事

大学を卒業し、新卒で働き出した会社。

今思えばブラックな会社で、エンドレスに続く残業に加え、割と平気でパワハラまがいな事も言われていたように思います。

その時はそれが当たり前だと思っていたし、学生時代に体育会の部活に所属していた僕にとっては、何とか耐える事が出来る範囲だったのだと思います。

そんな僕でしたが、仕事にも慣れだした3年目くらい、そろそろ「自分の色を出せるかな」という頃にある1冊の本と出会いました。

佐藤可士和の超整理術」です。

無駄なモノを減らし、思考をシンプルにするといったような内容が書かれていたように思います。

そしてそのシンプルになった思考を、クリエイティブな発想に繋げるといった内容も書かれていました。

その1冊の本との出会いが、僕にたくさんの影響を与え、今の「整理・収納」を大切にしようと考える自分に繋がっているように思います。

若かりし頃の僕でしたが、自分の生き方や働く事について、初めて向き合うきっかけを作ってくれた本だったと思います。

形から入っただけだったのかもしれません。

薄っぺらい真似事だったのかもしれません。

それでも、働き方を変える良いきっかけになり、それなりに「自分の色」を出しながら働くことが出来るようになってきたように思います。

  • 机の上には、何も置かないようにする。
  • 引き出しの中には、同じモノは入れないようにする。
  • ファイルなどは同じ種類のモノで統一する。
  • ラベリングを徹底し、すぐに取り出せるようにする。
  • パソコンのデスクトップに張り付けるモノを厳選する。
  • パソコンの中に保存するファイルのファイル名の始めに、日付を入れるようにする。

そういった当たり前かもしれない事を徹底する事で、働き方を改善するようにしていったのです。

仕事の量自体が減る事はなかったのかもしれませんが、モノの管理を徹底したことにより、思考が変わったと実感するようになってきました。

モノの管理がしやすくなったことで、思考が厳選され、優先順位を立てやすくなったり、スケジュールの管理がしやすくなったように思います。

それが働き方の改善に繋がっていたように思います。

それを実感出来たから、今の「整理・収納」を大切にしようとする思考に繋げる事が出来ているのだと思います。

当時の仕事と今の仕事の内容はずいぶん違います。

大人を相手にしていた仕事から、今は子どもが主な対象になる仕事をしています。

建築現場での打ち合わせなどもあり、ガテン系のおじさんを相手に打ち合わせをする事も多くありました。

いきなりかましてくるおじさんもいたし、気に入らない事があると大きな声で怒鳴りつけてくるおじさんもたくさんいました。

キレイなオフィスで設計士の先生と打ち合わせする事もありました。

カッコいいスーツを身にまとい、スタイリッシュに打ち合わせする人たち...。

自分にはない魅力を感じ、劣等感に苛まれていた事もありました。

そんな僕が今は、算数で分数の足し算を教えたり、国語で「大造じいさんとガン」の大造じいさんの心情を考えさせてりしているのです。

大きく変わった仕事内容ですが、モノの管理を思考の管理に繋げる事に大きな違いはなく、今も過去も変わりなく大切にしています。

今でも、仕事が上手くいかない時、トラブルが多い時は必ずと言っていい程、モノの管理が上手く出来ていない時のように思います。

モノが多くなったいたり、モノが散乱していたり...。

だから「整理・収納」を大切にしていきたいと思っているし、仮に僕が転職をしたとしても「整理・収納」は僕の柱として大切にしていきたい事だと考えています。

もちろん、働き出した17、8年前と比べると世の中は大きく変わっています。

それに合わせて働き方も変えないといけない場面もあるのかもしれません。

ただ、モノと向き合う事に関してはこれからも続けて行きたいと思っているし、大切にしていきたい事だと考えています。

どれだけ世の中が変わろうとも、モノと向き合う事は大切にしないといけない「不易」な事なのだと思います。