整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

すごい同僚

昨日、同僚と二人で食事に行ってきました。

その同僚は年度途中に病休に入った職員の変わりに来た臨時の職員です。

経験は少ないようですが、一生懸命子どもと関わり、目の前にある一つ一つの業務にも一生懸命取り組んでいる誠実な人物です。

担当する学年が違うこともあり接点はあまりありませんでしたが、その働きぶりを見て前から一度ゆっくり話をしたいと考えていました。

接点があまりないことで気付いていませんでしが、どうやらその彼はある一人の職員から厳しい指導を受けている状況にあったようです。

経験が少ないことや年度途中から働いていることなど様々な要因が絡み合っており、一生懸命ではあるけれど中々効率良く業務をこなすことが出来ていなかったようです。

そういった状況からある職員から厳しい指導を継続的に受けていたようです。

それに気づいたのはある日の出来事でした。

僕が他の職員と打ち合わせをしていた時、後ろから「前も言うたやん!!」や「なんで言うた通りしてないん。」とバリバリの関西弁で捲し立てるような女性の声が聞こえてきました。

どうやらアドバイスをしていた職員の思った通りのことを彼がしていなかったようです。その状況に腹を立てた職員が大きな声で指導している状況でした。

ただでさえ慣れない状況の中で大変なのに、更に大きな声で指導を受ける状況。

これはまずいと思っていたところ、たまたま全員での作業の時間になったので大きな声で「作業の時間になりました~。」と言って無理やりその場を解消するように誘導しました。

その場しのぎの対応でした。彼とその職員は全員での作業には参加していましたが、その後は恐らくまた指導を受けていたように思います。

継続的にそういった指導を受けていたと聞いて、もっと早く気付いていればと思い「一度ご飯でも行きませんか?」と聞いたところ、「是非!!」と嬉しそうに即答してくれました。どうやら様々なことが溜まっていたようです。

そういったことから昨日、二人で食事に行くことになりました。

年は僕の方が上です。経験も僕の方が豊富です。恐らく仕事に対する余裕も僕の方があるように思います。そして恐らく収入も...。

そういったことから「これはしっかり話を聞いてあげないとな。」や「今日は僕のおごりにして、元気を出してもらおう。」なんて様々なことを考えていました。

そして食事の席についてたくさん話をしました。

そして厳しく言われている話になり、それに関しては「アドバイスを貰えているのですごくありがたい。」や「大きな声を出されるのは自分が悪いからです。」というように、その出来事に対してのベクトルを自分に向けているのです。

ただでさえ大変な中そんな風に考えるなんて、なんて誠実な男なんだと感じました。

恐らく僕だったら「何を偉そうに!!」や「うるさいな~。」と悪態をついているに違いありません。

元気になってもらおうと思っていたのに、気付いたら年下の彼に対して尊敬のまなざしを向けてしまっていました。

そして、少しお酒も入っていたこともあり込み入った話になっていきました。

彼の話によると、彼は臨時職員になる前は特に何もしていなかったようです。

ふと気になって、生活はどうしていたのか聞いてみると...

なんと!!マンションを何棟か持っていて家賃収入があるので何とかなっていたとのことです。

そのマンションは親から譲り受けていたもので、生活するには十分間に合うだけの収入があるとのことです。

そして、ずばりの値段も聞いてしまいました。なんと僕の月給の○倍以上もあるとのことです。

泡を吹いて倒れそうになってしまいました。それと同時に「これはしっかり話を聞いてあげないとな。」や「今日は僕のおごりにして、元気を出してもらおう。」なんて考えていた自分が少し恥ずかしくなってきました。

むしろ「僕がおごってもらった方がいいんじゃんねぇ。」なんてよこしまなことを考えてしまいました。

少しパニックになってしまいましたが、落ち着き冷静に考えてみると、それはそれでこの状況を耐えている彼もすごいなと思ってきました。

お金には余裕がある。別に働かなくてもいい。働いたら厳しく指導される。

僕だったら絶対、270%働かないように思います。のんびり好きなことでもして過ごしているように思います。

でも彼はそうではなく「理想の自分になるために今の仕事を選びました。」と言っているのです。

しかも彼は僕に対して「前から理想は先生だと思っていました。だから食事に誘ってもらってすごく嬉しかったです。」というようなことまで話し出したのです。

どうやら僕の働くスタイルを見て魅力を感じていたようです。

朝出勤すると誰よりも早く来ている。夕方は誰よりも早く帰る。そして彼から見ると僕はスタイリッシュに働いている人といういように映っていたようです。

ますますよこしまなことを考えていた自分が恥ずかしくなってきました。

僕は決して尊敬されたり理想と思われるような人間ではないと思っています。そんな立派な人間ではありません。

でも、もしかしたら日々の「整理・収納」を大切にしているから、経験の浅い人から見たら魅力的に映っていたのかもしれません。

現に「机の上も教室もいつもきれいですよね。」といった話もされました。

そういう話を聞くと、やっぱり「整理・収納」は大切なんだなと改めて気づかされるように思います。

結局その彼を元気づけたいと思っていましたが、僕の方が逆に元気づけられたような感じになってしまいました。(もちろん彼も少しは良い顔して帰っていたようにも思っています。)

衝撃的な話も聞いてしまいましたが、彼との食事の時間は楽しい時間になりました。

彼とはこれからも仲良くしていきたいと思います。そして、彼との関りの中で自分の大切にしていることにも気付けるようにしていきたいと思います。