先日仕事の一環で、ある講演会に参加してきました。
その講演会はコロナ禍の影響もあり久しぶりに行われたとのことです。
主催者はコロナ禍前は毎年、年に1回この時期に講師をお招きして講演会を開いていたそうです。
今回の講演会では1000人以上の人が参加する割と大きな規模の講演会で、この時期に大丈夫なのかなとか思いながら参加しましたが、一応対策も行っているとのことでした。
この日、講師としてお招きしたのは弁護士の先生。様々な事例を元に、その先生が経験してきたことや持っている知識や考えを元に講演を進めてくれるとのことでした。
その先生の情報は事前に配られたレジュメ1枚の情報のみ。僕の勝手なイメージでは、それなりに経験を積んでおり、年齢も僕よりも上、眼鏡をかけたなんだか賢そうな雰囲気を纏っている弁護士の先生。そんな予想を勝手にしていました。
話し方も場慣れしており、落ち着いた感じで講演を進めるのだろうと思っていました。
恐らく、その場にいた人たちも僕と同じようなイメージを持っていたのではないかと思います。
しかし、司会からの紹介が終わり、登場した先生はそんな僕のイメージとは全く違う感じの人でした。
まず、年齢が思っていたよりもずっと若い感じの人でした。恐らく30代前半ではないかと思うくらいの若さです。そして、雰囲気も厳格な感じはなく、ソフトな雰囲気を纏った、感じの良い人でした。
いい意味で期待を裏切られたように思います。失礼かもしれませんが、背筋を伸ばして話を聞かなくてはいけないという緊張感から解放され、少し肩の力が抜けたような気がしました。
その場にいた他の人たちも同じような感覚を持ったように思います。
そして、その先生の始めの話でも...
「皆さんがどんなイメージを持たれていたのか分かりませんが、恐らく思っていたより若造が出てきたとお思いの方もいるのではないでしょうか?何かすいません。(笑)」
といった感じで話し始めました。
そして...
「こんなにたくさんの人の前で話をするのは初めてなので緊張していますが、皆さんのお役に立てるよう90分間一生懸命頑張ろうと思います。」
と話されていました。
僕は人と会うときの印象はとても大切だと思っています。
特に第一印象はとても大切で、「一生に一度しかない第一印象」という意識を持って初めて会う人と会うようにしています。
そんな中、この先生の第一印象はとても素敵なもので、本来あってはならないことかもしれませんが、「この人の話なら聞いてみたい。」と思わせる第一印象になりました。
どんな人の話でも100%の気持ちを持って聞くことが望ましいのは分かっていますが、未熟な僕はやはり第一印象を元に話を聞いてしまいます。
威圧的な印象の人であったり、軽い印象を持ってしまう人の話は、聞く前から無意識に「ん?」となってしまっているように思います。
しかし、この先生は第一印象だけでなく、終始物腰の柔らかい話し方で講義を進めて下さいました。
丁寧な話し方で講義を進め、無理に自分の知識や考えを押し付けるようなことはぜず、終始謙虚な姿勢を保って話されていたような感じでした。
先日投稿した、無理に共感を求めたりすることや、自分の考えや持っている知識や経験を元に「絶対にこうだ。」や「こうあるべきだ」という決めつけるような姿勢を持つこともなく、最後まで丁寧な話方で講義を進めておられました。
やはり、こういった人の話はスッと自分の中に入って来るように思います。聞いていても安心することが出来るし、何よりも気持ちの良い時間を過ごすことが出来ていたように思います。
先日も投稿しましたが、「上から目線」にならず、「相手を尊重しながら」話すことは、こういった信頼関係を生むことが出来るのだなと感じることが出来たように思います。
大きな規模の講演会でも、小さな規模のオンラインのセミナーでも、僕が普段している授業でも話す側と聞く側の信頼関係は大切だと思っています。
「この人たちに自分の考えや思いを伝えたい」という、伝える側の思いと...
「この人の話なら聞いてみたい」と思う、聞く側の思い...
そんな両者の思いが揃ってこそ、互いにとって有意義な時間を過ごすことが出来るのだと思っています。
そして伝える側は「この人の話なら聞いてみたい」と思ってもらえるような話し方や印象を持ってもらうようにしなければならないのだと思います。
上から目線になったり、相手を尊重しない威圧的な態度をとってしまうと、聞いてくれる人に安心感を与えることも出来ないだろうし、信頼もしてもらえないように思います。
今回の講演会では、終始謙虚な話し方と姿勢で講義を進めて下さいました。
だから、最後までじっくり聞くことが出来たのだと思います。そして、互いにとって有意義な時間を過ごすことが出来たのだと思います。
僕も自分の持つ「整理・収納」の考えや知識をたくさんの人に話せる人になりたいと思っています。
そのためには、相手に信頼される謙虚さや印象を持てる人になりたいと思っています。
そして、それを通してアドバイザーとして、人として成長していきたいと思います。