整理収納アドバイザー ポレポレ日記

40代 おじさん整理収納アドバイザー

小さな事を変えていく

「収納」においては、取り組む事に対しての弊害・刺激にならない場所を定位置に設定する事が大切です。

何かに取り組む際に、取り組みの質をさげるような事は避けたい事だし、仕上がりの質を下げる事も避けたい事です。

だから、モノの定位置を決める際には、取り組みに悪い影響を与えるような場所を定位置にする事がないように気を付ける事が大切だと考えています。

「視覚的な配慮」が大切なのです。

でも、それだけではいけません。

視覚的な刺激にならない場所を定位置にしたとしても、その定位置にしている事によって、「モノが使いにくい」ことや「モノを生かすことが出来ない」状況は避けなければならない事です。

「収納」ではバランスが大切で、定位置を決める際には、「視覚的な刺激にならない場所」にする事と、「モノを使いやすくし、モノを生かすことが出来る場所」をバランスよく意識する事が大切なのです。

その視点を持ち続ける事により、より良い「収納」を実現する事が出来るだろうし、より心地良く過ごすことが出来るのだと思っています。

日常の生活の中には、少しの無駄がたくさん潜んでおり、その少しの無駄を解消していく事で、生活はどんどん良い方向に進んでいきます。

例えば、僕の働く職場では、B4サイズのコピー用紙は学年ごとで管理する事になっています。

学年で発行するお便りであったり、課題のプリントを印刷するときに一番使う事の多いB4サイズのコピー用紙。その用紙を使う時に、必要な分だけを印刷機にセットするわけなのですが、その作業は割と頻繁に行われます。

すぐに使えるように、ある程度は梱包から取り出し、定位置に置いているのですが、たまにその取り出している分が無くなっている事があります。

所謂、定位置にしている場所にコピー用紙が無い状況です。

そうなった際には、ストックしている箱の中から取り出す事になるのですが、そのストックしているコピー用紙にも定位置があります。

その定位置にしている場所が...

なんだかよく分からないスチールの引き出しラックの上に置かれています。

誰が必要としているのだろうかと思ってしまうスチールの引き出しラック...そもそもこのラック自体不要なのではないかと感じているのですが、とりあえずそれは置いといて。

この場所がコピー用紙(ストック分)の定位置になっているのですが、この場所だと取り出すときにひと手間が掛かってしまうのです。

というのも、用紙を取り出すときに箱のふたを開ける事になるのですが、その蓋を開けるときに上部にスペースがないため、このままの状態だと開ける事が出来ないのです。

スペースがないため、開ける事が出来ません。

という事は、この箱から用紙を取り出す際には...

  1. スチールの引き出しラックから重たい箱を下ろす。
  2. 蓋を開ける。
  3. 用紙を取り出す。
  4. 蓋を締める。
  5. 重たい箱をスチールの引き出しラックに戻す。

という作業をしないといけません。

ストックの用紙を取り出し、定位置に戻すまでに5つの行動が必要になるのです。

ストックの用紙を取り出すのは頻繁に行う事ではありませんが、いざ欲しいと思った時は割と忙しく、急いでいる時が多いように思ったりします。

急いでいる時に「コピー用紙が無い!!」なんて事が多く、焦ったり、イライラしながらストックの用紙を取り出すのです。

その度に1~5の作業を行う事になるのですが、焦っていたり、イライラしているときの1~5の作業は結構な負担になるし、「後でいいか!!」なんて思ったりして4と5の作業を後回しにしてしまう事もあるのです。

最悪の場合は、他の学年の持ち分から「少しお借りしまーす。」なんてルール違反をしてしまいそうになる事もあったりなかったり...そんな思考になってしまう人もいるように思います。(僕はそんな事しませんが...多分...。)

そういった状況が生まれてしまうのです。

定位置の設定が上手く出来ていない事により、一つ一つの作業が雑になってしまったり、ルールを破ってしまう状況を生み出してしまうのです。

だから、少しの事なのかもしれませんが、そういった少しの事に目を向け、少しの事に配慮する事が大切になって来るのだと思います。

このストックの用紙が入った箱も、少し定位置を変える事により、少しの改善をする事が出来るのです。

スチールの引き出しラックの横に、少しだけスペースが空いています。

そこに箱を置いて見ると...

少しだけラックを横に寄せるだけで、丁度箱が良い感じで置くことが出来ました。

そしてその結果...

上部にスペースができ、スムーズに蓋を開ける事が出来るようになりました。

取り出すときには、

  1. スチールの引き出しラックから重たい箱を下ろす。
  2. 蓋を開ける。
  3. 用紙を取り出す。
  4. 蓋を締める。
  5. 重たい箱をスチールの引き出しラックに戻す。

1と5の作業をしないで済むようになるのです。

定位置を箱1つ分ほど移動させることにより、取り出す際の作業を2つ減らすことが出来るのです。

2つの作業はチョットしたことなのかもしれません。

でも、そのチョットした作業も、時や場合によって大きなストレスにもなるし、大きな負担になるように思います。

忙しい時、焦っている時、イライラしている時のような「心に余裕」がない時の1と5の作業は結構な存在になるように思います。

そして、こういった小さい事の積み重ねが、後回しを生み出したり、モノの散乱を招いてしまう事に繋がるのです。

人は小さな変化で、大きく変化する事が出来るように思います。

それは「整理・収納」でも同じで、大きな事を少しだけ変えようとするのではなく、小さな事をたくさん変えていく事の方が効果は多いのではないかと僕は思っています。

日常にある小さな事。

そんな小さな事へのアンテナを常に張り、小さな事にも気づけるように、改善できるように「整理・収納」を進めていきたいと思っています。